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恋はいつでも平行線【完結】
第5章 *五*
 臣哉の指が、わたしのナカをまさぐる。
 これで痛かったら文句の一つでも言ってやるんだけど、思っている以上に繊細で気遣うような指遣いに、わたしは予想以上に気持ちよくなっちゃって、抵抗する気持ちを奪っていく。
 これが見知らぬ相手だったり、大嫌いな人だったらともかく、よく知った、仕事仲間の臣哉相手というのもあり、なされるがままになってしまっていた。

 いやいや、ちょっと待って?
 ここで流されたら駄目だって!
 相手はあの臣哉だよ?
 後腐れがないばかりか、ありすぎて嫌なんだけど。
 仕事仲間でたまにしか顔を合わさないとはいえ、これから先も取引が続く限りは顔を合わせることになる。
 それにこれで終わり、は臣哉の性格的に絶対ない。
 だから拒否をしなければ……! と思うのだけど、心と身体は反比例。
 心よりも身体の方が優位のようで、もっとこの気持ち良さを感じたいと思っている。

 わたしのナカにある臣哉の指は、ナカを広げるようにゆっくりとかき回していく。
 気持ちがいいのだけど、優しく繊細な動きに物足りなくなってきた。
 そのことに臣哉も気がついたようだ。指を奥まで捻りこむと、わたしの耳元で囁いた。

「オレが欲しいんだろう?」
「んっ、そ……んなわけっ、ない」
「これだけ物欲しそうに腰を振っておきながら?」
「や、ちがっ」

 だって、臣哉が刺激するから、身体が勝手に反応しているだけじゃない!
 と言いたいのに、臣哉の指はわたしに『はい』と言わせたいようで、わたしのイイトコロを指先で刺激していく。

「刺激すればしただけ、ナカからぬるぬるしたのが出てくるな」
「だ……って、あぁんっ」

 どれだけ手っ取り早く愛液を出すかが鍵だし、たくさん出たらそれだけ間を開けることができるから、そういう訓練をしたのよ!
 と言いたいけれど、気持ちがよくて、言葉が出てこない。

「これだけ出てりゃ、問題ないだろう」

 え、なにが問題ないのっ?
 よく分からないんだけど。

 戸惑っていると、ナカに埋め込まれていた指がすぽんと抜かれた。
 そして、臣哉の熱っ苦しい身体が離れて行って、物足りなさがあったけれど、あ、ようやくこれで解放されたんだ、と思ったのも束の間。

「こら、逃げるな」
「え、や」
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