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第5章 瀬川　恭平

♪…

「すいません、僕失礼しますね。陽菜さんまたねっ」

軽く手を振ると瀬川は携帯電話を片手に去っていった。


愛想笑いでヒラヒラ手を降っておく。

「あの人バツイチ子持ち、離婚調停中だよ。」

「本当に？」

「狙うなら今かもね。」

佐伯は笑う。

「まさか。いくわけないでしょ。体の相性が合っただけよ。」

陽菜は一気に冷めていった。

やっぱり少しショックだったかも。


「そうか。

だったらもう一人、相性合うか確かめてみたらどう？」

「え？いるのもう1人。」

「堅物がね。」

「誰なの？名前教えてよ。」

「自分で探して。もう会ってるから。」

佐伯は陽菜の肩をポンと叩くと去っていった。