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プールサイドの恋人
第6章 西条 馨
今日は休み。

昨日も こっぴどく原稿の内容で叱られたので

いい気分転換になる。

陽菜は一人暮らししてる部屋で

ゴロゴロ ベットの上で漫画を読んでいた。

窓からは暖かいそよ風が吹く。

♪…

携帯みると知らない番号だった。

「もしもし…」

「屋島さん、こんばんは!浅田です!」

あー忘れてた。

先週、スイミングスクールで番号教えた女からだった。

レッスンが同じグループで

明るく話しかけてくる浅田さん。

年は聞いてないけどおそらく30手前だ。

偶然、陽菜の降りる駅で一緒なので話す機会もあった。

よく30才までに結婚するって焦ってるから。

私はもう30までには難しいから諦めたわ。

浅田から陽菜は

合コンするから良かったら是非と誘われた。

ノリ気ではなかった。

どうしても番号交換したいと言われ、根負けした。

それに陽菜は複数のコーチと関係をもっていた為

情報が漏れて噂になるのか怖かった。

「今からコンパなんですけど

1人女の子が足りないの。来てくれませんか?」

「今日 私、用事あって。」

かき消すように電話から騒音が聞こえる。

「聞こえないですっ、じゃ待ってますね〜。

お店メールします。」

断りきれなかった。

ぜったい確信犯だ。

陽菜は用意せざるを得ない。

とりあえず

男を誘うスカートでもなく、

黒のパンツにストライプのパーカーの袖を通し

カジュアルな服装で店に到着した。

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