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セックスレス・快感と安息を求めて-
第2章 河合秀一
売り言葉って、こういう事を言うと思う…
だから、つい私も買ってしまった。
「だったら、そんな男を連れて来てよ…
幾らでもヤってやるよっ!」
「本当だな?」
「何で嘘付くのさ」
「・・・分かった」
この、チョットしたやり取りが、これからの変な関係の始まり。
ひとことが、その後10年以上続くトラウマになろうとは、当時の私さえ思っていなかった・・・
私生活は至って普通、多分世の中で仮面夫婦と言われる家庭よりは仲は良い。
何も無い時のオヤジは本当に優しい…
付き合う前そのまま。
暇だとドライブ
家の中だと、仲良くコントローラーを持ってゲーム
そして、意外と自分で作って食わせたがり
相性が悪い訳じゃない…
セックスと言う点を除けば、楽しい家庭事情。
でも、買った言葉のツケは来る。
「明日、俺の知り合いが来る、上手く持ち込め」
「あーはいはい」
此処まで来ると、私も何処か楽観視‥頓着する気すら無くなる。
ただし、心の安定は皆無、いやムキになっている分不安定で、苛々だけは蓄積。
これが、その後に続く安息を求めて歩く、初めてのきっかけになった。
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