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セックスレス・快感と安息を求めて-
第9章 旦那の幼なじみ・伊藤俊雄



というか、何時の間にか呼び捨てになってるし……


口が悪いのが伊藤さんだから、それはあまり気にしてない。



「17時・・
30分しか無いじゃん・・・」


慌てて着替えて、伊藤さんの家に行く下り坂をまっしぐら。


この街は山を削った場所だから、坂道が滅茶苦茶多い…
まあ、家からは急な下り坂を降りるだけなんだけど……


下りという事で、伊藤さんの家まで行くのに3分、帰りは上りなので5分といった所。


もう馴れてしまって、インターホン無視で家の中へ……



「おう来たか…」

「せめて、もう少し早く連絡くれないかなぁ…
結構ギリギリ」

「って言われても、俺も仕事だからな」

「はぁ・・・」


幾ら下りとはいえ、1年近く家に籠もった生活をしていた身の上には、坂道を全力っていうのはツラいツラい。


殆ど車生活だし、店の中はまだ怖くて10分居るのが限度。


そんな生活だと足腰弱るよ?
いや本当に……



「ともかく、ほら行くぞ」

「うわっ、はいっ!」


流石に気を使ってくれてかタクシー移動‥ワンメーターだけど、この街じゃ常識の範囲内。


居酒屋は必ずカウンター、店の従業員を弄るのも、伊藤さんの楽しみの1つ。


ついでに言えば、1人暮らしなもんで、夕食を作るのを面倒くさがっての居酒屋‥らしい。



「乾杯ー」


相変わらずビール…
どうして、こういう時のビールって美味しく感じられるんだろうね?


缶ビールなら苦手なスーパードライなのに??



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