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セックスレス・快感と安息を求めて-
第12章 優しい男・松山裕
丁度、俊さんとの話の前後に、実家の母の癌が見付かり手術。
この頃はもう実家とは行き来があったので、母の手術に付き合う事にもなった。
この時点で父はもう5年も入院している…
母に変わり父の方の面倒も見る事に……
そんな矢先に母が本格的に倒れ、ベッドから起き上がれない生活へ、勿論病院から出る事も出来ない。
毎日病院…
私だって人間だから鬱憤は溜まる。
それを解消しようと、病院から帰って来たら1人で飲みに出るようになった。
『スナック・和』
新規の店で、まだお客も少なく私的には丁度良い。
ママは多少クセが強いが、私とは仲は悪くは無い、昼間もランチ営業しているから、病院に忙しい私には都合が良かった。
「鞠ちゃん、今日もビール2杯??」
「明日に響くから…」
二日酔いは避けたいが本音…
一度二日酔いのまま病院に行って、具合悪くなり患者が殆ど来ないトイレで吐いた吐いた。
それからは、深酒はあまりしないように心掛けでいた。
「あ‥いらっしゃーい」
「どうも……」
最近この店で偶に見掛ける人‥名前は松山さんだったかな?
これかまた大男で、地声もデカい‥のだけど内面はかなり優しいタイプ。
それに珍しく私と話が完全に合う、どちらかと言えば歴史馬鹿のアニメ馬鹿な私、それなのに松山さんはしっかり話に食い込んで来る。
「でもほら、松ちゃんの歌う歌オジサン過ぎない?」
「なんで?
ヤマトは王道でしょう」
「どんだけ古いのよー
せめてエヴァくらいとか」
「早過ぎて歌えないだろー」
「早いかなぁ?」
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