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第15章 音楽の鑑賞と実技

「お兄ちゃん、そういえばなんで第一パートあんなに拒否してたの？」

後でと言われたので遠慮なく聞いてみる。

「あー」

気まずそうに話し始める。

「未由、衣装新調しただろ？」

「うん」

「俺が第一パートだと、完全に隠れるよな」

「あー、確かに見えないかも。でも私が訴えるならわかるけどなんでお兄ちゃんが？」

「映像に映らないから」

「・・・・・・」

なんか最後にすごく残念な言葉を聞いた気がするけど、なんだかんだ仲直りできたうえにそばで聞く夢も叶っちゃった！
機嫌のよい私の隣で複雑な顔をしている兄。
まだなんかわだかまりあったっけ・・・・

「未由、これからは俺を避けないで」

「わかった」

そして、仲直りして絶好調になった私はソロの曲も最高の演奏をした後、
先生に連弾騒ぎについてこってり絞られました。


Fin