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第17章 入学式の疑惑

桜の花びらが風に舞いふわりと地面に落ちる

新しい制服に身を包んだ生徒たちがクラス発表が張り出されている場所へと向かっている。
学ランを着た男子生徒と、セーラー服を身に纏うどこか初々しい姿。

入学式が行われる渡り廊下に、背の高い黒髪の男子生徒と受付で配布された資料を持った新入生であろう女子生徒が楽しそうに話をしている。
女子生徒はいわゆる今風というのだろうか、スカートは短めで髪は器用に編み込まれまとめられている。

その女子生徒は先輩であろう男子生徒の腕をポンポンとたたきながら笑顔でじゃれあっている。
男子生徒は、表情こそ変わらないが嫌がっている様子はない。


私はその姿から目が逸らせなかった。