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難問 -兄妹の領域境界-
第2章 夏休みの宿題 別解
そばに未由がいることを感じながら、目を閉じる。

(まだ大丈夫だな)

心の器にはまだ十分容量は残っている。
しかし、予想よりはるかにあふれる日は近いのかもしれない。

つながれたままの手を未由が握る。

それに呼応するようにやさしく握り返す。

難解な入試問題を突破できても、器があふれた後の問題を解くことができない。

器があふれる時、壊れるのは俺だけではなく、未由の体か、心か、家族か・・・

得体のしれない恐怖に、この熱さのなか心が凍りそうになる。

すがるようにつながれていないほうの手を未由び腰の反対側からまわし、つないでいる未由の手を包むように重ねる。

少しの間、問題を解いている音が止まったが、ほどなくしてまたペンを走らせる音が聞こえてくる。

(未由、お前ならこの問題を解けるのか・・・?)

今はまだ、穏やかな時間に浸るように眠りに落ちていく。

眠りの中で、私はここにいるよと頭を撫でられたような気がした。



Fin
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