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難問 -兄妹の領域境界-
第2章 夏休みの宿題 別解
腕の中の未由の熱を感じながら自分の熱もとけてまじりあっているような錯覚に陥る。

「問5がわからない」

どうやら、さっきの質問の返事をしているらしい。
(どんだけ返事い時間がかかるんだ・・・)

普段からは想像できない優しい笑みを浮かべながら、抱きしめたままノートに視線を落とす。
抱きしめられたまま顔をうずめている未由がそのほほえみを見ることはない。

「ふーん、途中でマイナスが抜けてるな。終わんのコレ」

単なる計算ミスなのか、計算されたミスなのかはわからない。
終わらせる必要がないのを知りつつ、ついつい意地悪を言ってしまう。

そんな自分をごまかすように、優しく口づける。
すると、一瞬視線が絡み返事をするかのように未由から唇に触れてくる。

「今日中に数学終わらせなさいってお母さんに言われた」

口づけを返しながら、そういえばあの後二人で話していたな・・・と記憶をたどる。

「じゃぁ早くやれよ」

繰り返す優しいキスとは裏腹に、冷たく言い放つ。

「だって暑いんだもん」

「夏だからな」

意味があってないような会話と、絡む視線と、重なる唇。

「そういえば大きな虫がいたから刺されないように気を付けたほうがいいよ」

そう言って未由が胸元を強く吸う。

(大きな虫ねぇ・・・)

「お前じゃないんだから、刺されねーよ」

さっき強く吸った未由の首筋の後に指を這わせる。
あの日から消えることのない跡。以来、未由の髪は左側に結われるようになった。

「せっかく教えてあげたのに」

すねる姿に、後ろ髪をひかれることはわかっているが

「忠告ドーモ、またわかんないところあったら起こして」

名残惜しさを抱きしめる行為に代えて、軽く頬を寄せた後未由を座布団の上に戻しその場で横になる。

「はーい」

未由は素直に返事を返し、また問題に取り組み始めた。

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