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難問 -兄妹の領域境界-
第19章 巡るテキスト
このまま離れたくない。
達してなお抜いてしまいたくなかった。

未由も同じことを思っているのか俺の腰に足を絡め離れないでと言っているようだった。

まだ10代の肉体は、回復が早く抜けてしまいそうになる前に留まるに十分な硬さを得ている。
さすがに2回目を初めての未由に要求するつもりはない。

「未由には煽り方の勉強は不要だな」

「へ?煽り方ってなに?」

「意識してやってないところが厄介だな」

「なんかよくわかんない」

「痛みは?」

「うーん、2回くらい途中まで痛い!ってなったけどその後は痛いというよりいっぱいで苦しい感じ・・・?」

「泣き始めたから相当痛いのかと思って心配した」

「あっ・・・、それ嬉し泣き」

「俺の心配返せ」

「開封後は返品不可です」

見つめあってはキスを繰り返し肌を触れ合わせて他愛もない話を続ける。
もちろんつながったまま。

「それにしても、炬燵きもちー!ますます出られなくなる」

「俺も気持ちよくて出られないな」

「やっ、ばか」

「ん?炬燵の話だよな?」

「ぅ、イジワル」

「おい、あんまり動くな」

俺は慌てて態勢を整え、抜けないようにしっかりふさぐ。

「んぁっ・・・」

「だから無駄に煽るな」

「今のはお兄ちゃんのせいでしょ!」

「は?」

それはつまり・・・、さっき態勢を立て直したときに当たった部分を先でこすってみる。

「はぁんっ・・・」

「成程ね」

「未由は素質あるよ、教え甲斐ありそうだな」

「間違っても俺の前以外で勉強するなよ?」

「し、しないよっ」

「じゃぁこのテキストは没収」

「えええ!?借りものだよ?」

「大丈夫、俺から返す」

(和也経由でね)

「で、でもっ」

「問題ない安心しろ、このテキストの内容は全部教えてやるから」

未由を抱きしめて包む。
今日は時間の許す限りずっとこうしていよう。
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