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難問 -兄妹の領域境界-
第3章 中学校の小テスト
未由は階段を下り、入学以来足を踏み入れたことのない場所へと進む。

廊下を歩いていると、同じように教室から楽しそうな声が聞こえてくる。
たまにすれ違う生徒が、未由を振り返って立ち止まるがそれを気にする様子はない。

教室のプレートを見ながら目的地を探す。

(あった、3-1の教室)

後ろの扉が開いていたので、中の様子をのぞき込もうとする。

「きゃっ・・・」

突然教室の中から誰かが飛び出してきたため、慌てて一歩後ろに下がる。

「うわっ、ゴメン、大丈夫?」

「いえ、こちらこそすいません。大丈夫です」
相手に迷惑をかけないよう、丁寧に笑顔で返事をする。

飛び出してきた男子生徒は、驚いた顔をしたかと思ったら急に眼をそらし、何た言いたげにそわそわしだした。

「3年1組の方ですか?」

そんな男子生徒の様子を無視し、未由は問いかける。

「あっ、ハイ!」
無駄に大きな上ずった声で返事をしてくる。

(ラッキー!、この人に呼んでもらおう)

ものおじする性格ではない私は、上級生が相手でも特に焦ったりはしない。
それより、早く用事を済ませないと。

「篠田佑人さんはいますか?呼んでいただきたいのですが・・・」

名前を聞いた瞬間、相手の血の気が引いた音が聞こえてきた気がした。
さっきまでほんのり赤かった顔が、完全に真っ白だ。

(うわぁ・・・なんか立ち位置想像できちゃった)

凍り付いている彼をちらりと見つつ、とりあえず自分で教室を見てみようとドアからのぞき込む。

無駄に大きな声で返事をした、隣で固まっている彼のせいで教室内の意識は後のドアに向いているようだ。

「誰?あの子、どこのクラスの子?」

「うわ、かわいいー!ヤバイ」

「ナニあれ、あの子何しに来たの?」

「え、どこのクラスの転校生!?」

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