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難問 -兄妹の領域境界-
第4章 ソルフェージュの視唱
未由は講義を受けていた部屋を出て、目的地に向かう。
大学1年生になった未由は、午後一の教養科目を取っている。
3年生になった兄も、同じ科目を選択している。
一緒に昼食を食べ、そのまま講義を受けるため兄がいるであろう場所へ向かう。
別の学部の人間ばかりの建物に入る。
自分を魅力的に見せることに長けた女たちが多いことに苛立ちを感じる。
(なんでよりによって、こんなに美女ばかりのところにいるのよ!)
エレベータのボタンを押し、扉が開くのを待つ。
成長が早かった未由は、昔こそ周りより大人っぽい少女だったが、高校を卒業するころには周りがメイクなどを始めたため今では幼くみられるようになった。
もともと大きい瞳でまつ毛も長く整った顔立ちをしているため、しっかりメイクをするとケバくなってしまうのだ。
そのためうっすらナチュラルメイクはするものの、大人の色気・・・というものには程遠い。
スタイルも、細身のため胸こそある程度あるもののくびれというものとは無縁だ。
身長も165cmあると、かわいらしいという分類にも当てはまらない。
隣でエレベーターを待つ、豊満な胸、くびれのラインを強調するお洒落な女性を見てため息をつく。
視線を上に移し、フルメイクをしたきれいな顔立ちをして髪をかき上げるしぐさがさらに彼女を色っぽく見せる。
(どうやったら大人っぽくなれるんだろう・・・)
そんなことを考えながら、開いたドアからエレベーターに乗り込む。
5階のボタンを押し、壁にもたれかかる。
未由は知らない。
すらりと伸びる長く白い手足、少女と大人の危ういバランスをはらんだ体のラインと手を加えずとも整っている顔にナチュラルメイクを施した彼女はどれだけ周りの人間の心を奪うかを。
5階に到着し、大きなケースを持った美女の横を通りエレベーターを降りた未由は、曇りガラスが一つついただけの扉が立ち並ぶ廊下を歩きながら一番奥の部屋へと向かった。
大学1年生になった未由は、午後一の教養科目を取っている。
3年生になった兄も、同じ科目を選択している。
一緒に昼食を食べ、そのまま講義を受けるため兄がいるであろう場所へ向かう。
別の学部の人間ばかりの建物に入る。
自分を魅力的に見せることに長けた女たちが多いことに苛立ちを感じる。
(なんでよりによって、こんなに美女ばかりのところにいるのよ!)
エレベータのボタンを押し、扉が開くのを待つ。
成長が早かった未由は、昔こそ周りより大人っぽい少女だったが、高校を卒業するころには周りがメイクなどを始めたため今では幼くみられるようになった。
もともと大きい瞳でまつ毛も長く整った顔立ちをしているため、しっかりメイクをするとケバくなってしまうのだ。
そのためうっすらナチュラルメイクはするものの、大人の色気・・・というものには程遠い。
スタイルも、細身のため胸こそある程度あるもののくびれというものとは無縁だ。
身長も165cmあると、かわいらしいという分類にも当てはまらない。
隣でエレベーターを待つ、豊満な胸、くびれのラインを強調するお洒落な女性を見てため息をつく。
視線を上に移し、フルメイクをしたきれいな顔立ちをして髪をかき上げるしぐさがさらに彼女を色っぽく見せる。
(どうやったら大人っぽくなれるんだろう・・・)
そんなことを考えながら、開いたドアからエレベーターに乗り込む。
5階のボタンを押し、壁にもたれかかる。
未由は知らない。
すらりと伸びる長く白い手足、少女と大人の危ういバランスをはらんだ体のラインと手を加えずとも整っている顔にナチュラルメイクを施した彼女はどれだけ周りの人間の心を奪うかを。
5階に到着し、大きなケースを持った美女の横を通りエレベーターを降りた未由は、曇りガラスが一つついただけの扉が立ち並ぶ廊下を歩きながら一番奥の部屋へと向かった。