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難問 -兄妹の領域境界-
第7章 夢の中で解く旅人算
「あ、そうそう、温泉旅行行くわよ!」

夕食中にいきなり母が脈略もなく言葉を発した。

「ええっ!お母さんいきなりどうしたの!?」

父は母の隣でニコニコしながら、ご飯を食べている。
兄は眉をしかめつつも箸を止めてはいない。

「年末年始で、2泊3日の家族旅行よ!未由は来年受験だから今を逃したら次いついけるかわからないじゃない」

「えっ、みんなで行けるの!私も温泉はいれるの!?やったぁ!」

私は温泉が大好きだ。しかも最近なかなか行けていなかった家族旅行。
昔は多かった家族旅行の楽しかった思い出がよみがえり大興奮だ。

「僕たちが忙しかったせいで、未由もさみしかっただろ。楽しみだな」

お父さんがちょっと申し訳なさそうにしているけど、普段から気にかけてくれていつも優しいからさみしいと思ったことはない。
小さいころから時間は少ないけど、いつも楽しませてくれるお父さんが私は大好きだ。

上機嫌でおかずを頬張っていると、いつの間にか箸をもったまま止まっている兄に気づく。

「俺は・・・」

「強制参加よ、反論は受け付けないわ」

お母さんが、意地の悪そうな笑みを浮かべ有無を言わせない迫力で言い切る。
兄は、母には逆らえない。逆らったところで言いくるめられてしまう。
母のほうが上手なのだ。

(こういうところ、お兄ちゃんにそっくりだなぁ・・・)

若くして私たちを生んだ母は、まだ40代前半。
でも、私にはその年齢より若くみえる。
兄と二人で歩いていると、ちょっと年の離れた姉弟というくらい似ている。
父も母より3つ上だけれど、やっぱり若く見える。そんな二人は、今でも子供たちの前ということなんてお構いなしに睦みあう。

(子供のころから見ているから、もう慣れたけどね・・・)

「ふふ、楽しみだわ」

「僕も楽しみだよ」

と、お母さんのこめかみにキスをする。

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