パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 夏休みの宿題 別解

カーテンの向こう側には晴れ渡った空。夏の容赦ない日差しが窓から部屋に入り込む。
汗を含んだ白のＴシャツが佑人の肌にまとわりつく。
若干癖がある漆黒の髪。前髪をかき上げると、汗で湿っているせいか髪は顔を隠すことなくとどまり続ける。
大人への変化を完全には遂げていなく、まだあどけなさを残す過渡期の危うい色気をまとう顔が晒される。

「何時だ・・・」

カチッと手探りで探した目覚ましを止め、何とか目を開け不機嫌そうな顔で時刻を確認する。

（7時半か、母さんに怒鳴られる前に起きねーとな・・・）

そう考えながらも、夏休みのせいか起き上がる気になかなかならない。
不機嫌そうな・・・いや、もともと不機嫌そうな顔をしているため実際はどうなのかわからない表情のまま天井に向け仰向きでベッドに横たわる。

実際に素行が悪いわけではないが、中学生の頃は怖いというわれる顔のせいで初対面ではよく怖がられた。
性格も愛想が一切ないため、輪をかけて近づいてくる人間はごく少数だった。

高校に入ってからは、もともと整った顔だったこともあってり成長するにつれ周囲の見る目も近づきたくない不良少年から近寄りがたいけれど美少年へと変化していった。
バスケットボール部に所属していたがにもともと細身だったため服を着てしまえばその鍛え上げられた筋肉の存在を感じさせない。
反面、身長はどんどん伸び１８３ｃｍにまでなった。

ガチャン、タッタッタッタッ・・・・・

その音を聞きながら佑人は目を閉じる。
妹の未由が部屋から出て下に降りて行ったのだろう。

佑人は一瞬沸き起こった感情を全身に巡らせ、再び目を開け起き上がる。

「しかし朝から暑いな・・・・」

そういいながら部屋を出て階段を下り、軽くシャワーを浴びた。