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難問 -兄妹の領域境界-
第11章 夢の中で解かせる旅人算
ベットの上で仰向けに横たわる未由のそばに腰を下ろし、顔を覗き込む。
全開のカーテンは星や月の光を部屋の中へと導いている。
目の前は山や森だけのため外から見られることはない。
部屋の間接照明も手伝って、お互いの姿は細かい表情までよく見える。
そんな明るすぎない部屋は横たわる未由を妖しく引き立てる。
今まで意識しないように隠し見ないようにていた欲望が、認めることにより解放され、欲していたの未由の身体に歯を立てて貪ってしまいそうになる。
「嫌な時はちゃんと言えよ?」
かろうじで残っている理性が、暴走した時の逃げ道を作る。
「うん」
見つめあったまま返事をする未由。
そこに偽りや迷いは一切ない。
すべて受け入れる覚悟ができていることを感じる。
そんな気高くもいじらしい未由に触れずにはいられなく、そっと手を未由の右手の指にからめ握る。
長く続けてきた兄妹に許される代替行為。
指を絡ませあそばせ、なぞったり刺激したり、それだけで体を愛撫し、繋がっている感覚を覚える。
代替行為でなくなった今、その感覚はさらに増す。
絡めている手を繋いだまま、その腕を支点に俺は上半身を倒し未由の唇に触れるだけの少し長めのキスをする。
いつもの始まりの合図。
「んっ・・・」
こぼれる声とともに、未由の体が震える。
さっきまでのキスで大分敏感になっているようだ。
キスも絡めている手と同様代替行為だ。
許されるものとは言い難かったが、スキンシップが多い家族を言い訳に罪悪感から目をそらし何度も繰り返し求めた。
思いつく限りのキスを何度も。
もう一度軽くキスをし、唇をなめると、未由の口が少し開く。
一度火がついている体は、軽いキスでは物足りない。
舌を差し込み、絡める。刺激しあうが足りない。
未由の腕が俺を引き寄せようと動く。
気持ちが重なり、さらに奥へと舌を差し入れ唇を口腔内をむさぼる。
(もっと、もっとだ。俺だけに表情を見せろ・・・)
未由の浴衣の帯に手をかけ、ほどき、抜き取る。
「んっ・・・はぁ・・・」
恥ずかしさと、気持ちよさが入り混じったような声が未由の口からこぼれる。