この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
難問 -兄妹の領域境界-
第12章 卒業テスト
「お兄ちゃんが良ければ・・・なんだけど、第2ボタンほしい」
「は?」
「えっ、あ、変なこと言ったよね!ごめん忘れて」
「いや、こんなんでいいならやるよ」
あまりにもあっけない内容で、身構えていた俺がバカみたいだな。
あまりの自分の間抜けさに、思わず笑ってしまう。
ボタンをはずし、未由の手に収める。
「あ、ありがとう、大切にする・・・ね?」
恥ずかしそうに俺を見ながら、ボタンを大切そうに手で包む未由の姿に胸が高鳴る。
「あ、あぁ、鞄かどっかにキーホルダ代わりにつけとけ」
つけとけば男除けくらいにはなるだろう・・・
ぼーっと未由に見とれながらうわごとのようにつぶやく。
「うん、そうしようかな・・・って・・・ぇ・・・」
その時俺は、無意識に未由に唇を重ねていた。
触れた時の得も言われぬ幸福感に思考は完全に停止する。
一瞬驚いた未由もすぐにそのままを受け入れる。
長く触れていた唇がそっと離れ見つめあう。
未由が再度目を閉じたのを合図にもう一度重なる唇。
そこはもう二人だけの世界だった。
未由をそっと抱き寄せ、両腕で体を包む。
抱き寄せられるまま佑人に寄り添い背中に手を添える。
繰り返し唇を重ね、無意識の中で残っていた男除けの印というキーワードに
佑人の行動は支配され、未由の首筋を強く吸う。
そのまま体を寄せ合いながら、佑人はぼんやり白い肌にある一片の紅い花びらを見つめていた。
「は?」
「えっ、あ、変なこと言ったよね!ごめん忘れて」
「いや、こんなんでいいならやるよ」
あまりにもあっけない内容で、身構えていた俺がバカみたいだな。
あまりの自分の間抜けさに、思わず笑ってしまう。
ボタンをはずし、未由の手に収める。
「あ、ありがとう、大切にする・・・ね?」
恥ずかしそうに俺を見ながら、ボタンを大切そうに手で包む未由の姿に胸が高鳴る。
「あ、あぁ、鞄かどっかにキーホルダ代わりにつけとけ」
つけとけば男除けくらいにはなるだろう・・・
ぼーっと未由に見とれながらうわごとのようにつぶやく。
「うん、そうしようかな・・・って・・・ぇ・・・」
その時俺は、無意識に未由に唇を重ねていた。
触れた時の得も言われぬ幸福感に思考は完全に停止する。
一瞬驚いた未由もすぐにそのままを受け入れる。
長く触れていた唇がそっと離れ見つめあう。
未由が再度目を閉じたのを合図にもう一度重なる唇。
そこはもう二人だけの世界だった。
未由をそっと抱き寄せ、両腕で体を包む。
抱き寄せられるまま佑人に寄り添い背中に手を添える。
繰り返し唇を重ね、無意識の中で残っていた男除けの印というキーワードに
佑人の行動は支配され、未由の首筋を強く吸う。
そのまま体を寄せ合いながら、佑人はぼんやり白い肌にある一片の紅い花びらを見つめていた。