この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
難問 -兄妹の領域境界-
第13章 第2回お父さんの特別講座
その数日後・・・
「未由、お菓子足りないー」
「ご飯までの我慢だよ」
「ううー・・・・」
「うーん」
佑人はちょっと考える。
「そういえば今日、友達にお土産のお饅頭もらったから食べる?」
未由の表情がぱっと明るくなる。
「うん!」
もらったまま無造作にポケットに入れていたお饅頭を取り出す。
「わぁぁ・・・ありがとう!お兄ちゃん大好き!」
と飛びついてくる。
無意識に頬へと唇を寄せようとしたが、父の言葉を思い出してとどまる。
(最後に・・・一度だけ)
「未由ありがとう!僕もだいすきだよ!父さんと母さんには内緒だよ、二人だけの秘密だからね」
と、ゆっくり未由の唇に自分の唇をゆっくり重ね、家族のではないキスをした。
それ以来、佑人は未由に家族のキスをしなくなった。
Fin