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兄と妹の暑い夏
第4章 花凜、試着室に入る
購入候補の水着を2着選んで試着室に入る花凜。
この店の試着室は広く、付き添いの彼氏や夫も一緒に入れる仕組みになっているようだ。
花凜が計画どおりに、しかし随分勇気を振り絞って俊次を誘ってみたが、俊次は首を縦に振らずに言った。
「幾らなんでもそれはちょっと……」
「でも、1着ずつ試着するたびにいちいち試着室を出入りするのは大変だし。それにここはお店だから、水着姿を他のお客さんに見られるのが恥ずかしいからお願い」
「そうじゃなくて、花凜が自分で納得すればいいんじゃないか。俺の意見なんか聞かなくても。俺が一緒に入る意味がない気がする」
「男の人の意見も聞きたいし。私は今まで一度も彼氏が出来たことはないけれど、今年もそうかといえばまだ分からないよ。そんな時、水着姿を気に入ってもらいたいから」
「男って言っても好みは色々あるんだからさ。俺の好みと、未来の花凜の彼氏の好みが一緒とは言い切れないし」
「それでも1人で判断するよりずっといいから。ね、お願い! だめ?」
「んー、花凜がそこまで言うのなら」
俊次は根負けした様子だ。
花凜は上機嫌になって、俊次と一緒に試着室のうちの1つへと入りカーテンを閉めた。
この店の試着室は広く、付き添いの彼氏や夫も一緒に入れる仕組みになっているようだ。
花凜が計画どおりに、しかし随分勇気を振り絞って俊次を誘ってみたが、俊次は首を縦に振らずに言った。
「幾らなんでもそれはちょっと……」
「でも、1着ずつ試着するたびにいちいち試着室を出入りするのは大変だし。それにここはお店だから、水着姿を他のお客さんに見られるのが恥ずかしいからお願い」
「そうじゃなくて、花凜が自分で納得すればいいんじゃないか。俺の意見なんか聞かなくても。俺が一緒に入る意味がない気がする」
「男の人の意見も聞きたいし。私は今まで一度も彼氏が出来たことはないけれど、今年もそうかといえばまだ分からないよ。そんな時、水着姿を気に入ってもらいたいから」
「男って言っても好みは色々あるんだからさ。俺の好みと、未来の花凜の彼氏の好みが一緒とは言い切れないし」
「それでも1人で判断するよりずっといいから。ね、お願い! だめ?」
「んー、花凜がそこまで言うのなら」
俊次は根負けした様子だ。
花凜は上機嫌になって、俊次と一緒に試着室のうちの1つへと入りカーテンを閉めた。