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おじさまと咲姫
第12章 帰宅
見慣れた住宅が次第に増えてきた。
自分の見知った場所に近付けば近付くほど、やっぱり安心するものだ。
「咲姫」
安堵の息を吐いた時、名前を呼ばれた。
視線をやれば、少しだけ間を置いた後(のち)、悠眞の横顔が口を開いた。
「あいつが嘘を吐いてるとか吐いていないとか、そういうのとは別の話」
「うん?」
「例えばだけど。今あいつに彼女がいたとしても、いい年なんだしちっともおかしくないだろ?」
「…それは」
「お前があいつを好きなのも自由だし、告白が成功して付き合う事にでもなったら、それはそれで俺も祝福してやりてぇなって思うけど。でも、そうじゃない時の事も、頭の片隅ぐらいには置いておかないとな」
「…分かってるよ、そんなの」
-言われなくたって。
咲姫の抑揚のない声音に、悠眞は頷いた。
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