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おじさまと咲姫
第42章 接吻
「今日の先輩、なんかいつもと違います。先輩らしくないって言うか-」
小声で詰ったのだが、最後までは言えなかった。
正しくは-言わせてもらえなかった。
いつしか予告は終了し、館内の灯りは完全に落とされてゆく。
本編が始まる-咲姫が一瞬気をとられた際、繋がれたままの手を引き寄せられた。
されるがまま昴に近付けば、彼もまたこちらに顔を寄せてきた。
互いまでの距離があまりにも近くなり、ぶつかってしまうんじゃないかと咲姫は冷やりとする。
思わず瞳を閉じたのだが-そんな事態は起こらなかった。
痛い思いなど全くしなかった。
重なっただけ。
躊躇いなく彼に奪われ。
ふたりの唇は重なった-。






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