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ランジェリー騎士団
第8章 狂歓のゲーム

 そして今、フィガロはその仕組みを明かすことで、フェレリーに希望を持たせることで、抗うことをあきらめさせないことで、その強力な支配をより完成させ、永続的なものにしようと考えているのだ。

 それは実に鋭くフェレリーの急所を突いた。
 一度は命を捨てようとまで思いつめたが、自力でこの忌まわしき魔法を克服する望みを知らされては、リスクを承知してなお、勝負を受けない訳にはいかなかった。

(勝てば……私の心が、勝ちさえすれば……私にはできる……耐えてみせる!)

 城下で暮らす人々の顔、騎士団の仲間達の顔、王の、王女の……。
 守りたい全てのものを思い浮かべ、ジワジワと込み上げてくる魔淫の衝動に逆らう。
 両膝の腕握り締めた拳がわなわなと震え、それが彼女のここと身体の戦いの激しさを如実に物語っていた。

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