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ランジェリー騎士団
第12章 ベルラの処刑
「そっ……そんなあっ!」
「黙れっ……悪いのは何もかもお前だろうが!」
ワコルが剣に手を掛ける。
が、掛けながらもちょっと困ったなという思いだ。
(くそっ……ハロンの奴め、欲かいて要らん商売していやがって……こんなあからさまなモン置いてあったら、見逃すに見逃せねーだろうが……!)
ただの「ウェルヘルムの下着」ということであれば、「見分けがつかなかった」で誤魔化せたものを。ご丁寧にも各色取り揃えて、特設コーナーまで作ってあってはいかんともしがたい。
ワコルにしてみれば、検分などちゃっちゃと終わらせて、ベルラをどこかに誘い、モノにしてしまおうという腹だったのだ。とんだ計算違いであった。
立場上、咎めない訳にもいかないが、さっさと流してしまいたい。
そう思ってわざと「処刑」などと無理難題をふっかけ、それをベルラがとりなす形で水にする……という展開を期待して、咄嗟にああは言ったものの、まさかベルラが乗ってくるとは思わなかった。