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ランジェリー騎士団
第2章 仕立屋の提案
「くっ……わ、私に……そ、そんなものを着ろと……!」
「実際に着用される方が試されるのが一番と存じますが……」
「そうだな、フェレリー、用意があるというのならせっかくだ、着てみせよ」
王までもがフィガロの提案に賛意を示す。
「下着と思うから恥ずかしいのだ。先入観を捨てて、実際の着心地と実用性について意見を述べよ。それに、その姿を見てそしる者などおらぬ。そなたは美しい。何も心配はいらぬ」
王の言葉には逆らえぬ。
それに、実際に着てみた上で何か欠陥があれば、それを理由に反対することもできる。
「しょ……承知……いたしました……」
フェレリーが不承不承に頭を下げると、すかさずフィガロが真新しいランジェリーアーマーのひと揃えを差し出した。
「どうぞこれを……着心地は保証致します」
その笑顔がニヤリとしたような不気味な物に思えたのは気のせいだろうか。
着替えるために退室する彼女の後ろ姿を目で追いながら、フィガロが誰にも聞こえぬ声で小さく呟いた。
「お気に召すことでしょう……必ずや、」