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ランジェリー騎士団
第2章 仕立屋の提案
女性の体のフォルムを極限まで晒した、淫靡、破廉恥とも言えようそのコントラストはギリギリのバランスでかろうじて兵士……しかも、優雅さを兼ね備えた、まさしくプリンセスの護衛兵と一目で知らしめるもの。
こうして理路整然と述べられてみれば、なるほど道理を備えた説明だ。
うむ、と大きく首を縦に振った王と共に、思わず納得しかけたフェレリーだったが、すんでのところで踏みとどまった。
(だ、騙されちゃ駄目……! どうであっても、あんな恥知らずな格好をするなんて……品格が疑われるだけよ!)
が、彼女が口を開くより早くフィガロがとどめの殺し文句を奉る。
「……このランジェリーアーマーこそ、進取の気質に富むローラルナのプリンセスガードの兵服として相応しいものかと存じ上げます」
「よくぞ申した!」
我が意を得たりとばかりに膝をうってダージリン三世が立ち上がる。
「そっ……そんな!」
思わず口走ったフェレリーに、フィガロが勝ち誇ったようにニコリと微笑んでみせる。
「フェレリー隊長殿、よろしければご試着をなされてはいかがてすかな? 何事も試してみねば、その実際はわからぬもの」