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ランジェリー騎士団
第7章 ランジェリー騎士団
フィガロ・ヴェルヘルムはお披露目に間に合うよう全力で準備すると言っていたが、昨日の今日でここまで……!
腹に一物持っていそうで警戒すべき人物ではあるが、さすが一流と言わざるを得ない。
しかし、そうであっても、その意匠には賛成できない。
これが鎧だと言われて信じる者は誰もいないだろう。こうして飾り箱に入れられているとよりいっそうそれがはっきりとする。どう見ても……下着だ。
(そうだ、昨日、ローザンナ様と会って……)
なんとしても、この提案を撤回してもらうよう、王にお願いして貰うべく話を……と、その首尾はどうだったのかと、思い出そうとして、その記憶もまったくないことに気づく。
「もしかして……忙しさにかまけて姫様との約束を……忘れた?」
フェレリーはドキッとした。
直訴ができなかった、ということ以上に、プリンセスガードの隊長でありながら招待された夕食後のお茶をすっぽかすとは、あるまじき行為だ。