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神さま、あと三日間だけ時間をください。
第1章 ♭眠れぬ夜♭
 裏腹に、琢郎は子どもを持つことに対してはあまり積極的とはいえなかった。
―まずは二人だけの生活を楽しんでから、考えれば良いさ。
 と、至って呑気に構えていた。
 しかし、美海にしてみれば納得のゆかない話である。大学時代の女友達も次々に結婚、出産をしてゆく中で、自分だけが取り残されていくのは耐えられなかった。
 渋る琢郎を何とか説得して子作りを始めたのが結婚後二年目の話だ。だが、美海はいつまで経っても、妊娠しなかった。三年目が過ぎ、やがて数年が過ぎた。それでも、二人は子どもに恵まれなかった。
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