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君がため(教師と教育実習生)《長編》
第10章 しのちゃんの受難(六)
「……気持ち良かった」
痙攣が落ち着いたあと、私を押しつぶさない程度に私に体をあずけていた宗介が微笑んでキスをしてくれる。
急速に萎えていく肉棒を皮膜ごと取り除いて、宗介はベッドサイドに置いてあったティッシュに手を伸ばす。
私は短く呼吸しながら、その様子を見ている。私はベッドに大の字になっているが、気にならない。
下腹部はぐちょぐちょに濡れそぼっており、肌には汗が浮き出ている。羞恥心より疲れのほうが上回っているのだ。
「バスタオル、敷いておいて良かった。すごく濡れてる」
部屋の隅に置いてあった洗濯物を目ざとく見つけた宗介が、前戯の前に持ってきたものだ。
のろのろと起き上がって、バスタオルに触れ、その濡れ具合に恐怖する。布団にまでは……あぁ、大丈夫、沁みていない。
「……宗介」
「うん?」
「いつもあんなに前戯するの?」
宗介は困ったような笑みを浮かべて、私の頬にキスをする。
「小夜に気持ち良くなってもらいたかったんだけど、ダメだった? 気持ち良くなかった?」
「……気持ち、良かった、です」
「なら、良かった」
反則だ。そんな屈託のない笑顔でキスされたら、それ以上言えない。