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君がため(教師と教育実習生)《長編》
第10章 しのちゃんの受難(六)
「ちょっと、そうす――」
「んー、やっぱシャワー浴びたあとだから、石鹸の匂いしかしないね」
首筋や鎖骨、脇の下に舌を這わせながら、つまらなさそうに宗介は口を尖らせる。匂いに駄目出しされても困る。
「平日の働いたあとのストッキングとかスニーカーの匂いとか、脇の下の匂いとか、たぶんすごくいいと思う」
「変態!?」
「男はたいてい変態だよ」
「そんなこと言われても!」
プレゼントされたベルトで彼女を縛り上げるのだから、宗介は十分その素質があるのだろう。
ベルトは値段相応に上質のものなのか、手首に食い込むほど硬くはないが、柔らかくもない。力任せに引っ張ったり解いたりしようものなら、痕がつくことくらいはわかる。無理に解いて、またきつく縛られるのも避けたい。
「小夜は聞き分けがいいね」
「諦めに似た境地、と言ったほうが正解に近いかも」
「そうだね、俺に抵抗をするのを諦めて、ただ気持ち良くなってくれればいいから」
胸の前で組まれた両手をベルトごとぐいと押し上げて、宗介は手早くブラトップの中に手を差し込む。
「ひあっ!」
「前から思ってたんだけど、これは、画期的だね。ブラのホックを外す煩わしさがないから、すぐ触ることができるし――」
胸の輪郭をたどりながら、掬いとるようにブラトップと胸を押し上げて、宗介はその頂きに舌を這わす。
焦らされることなくいきなり与えられた快感に、腰が浮く。
「――舐めるのも簡単だ」
「っ、あ!」