この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君がため(教師と教育実習生)《長編》
第10章 しのちゃんの受難(六)
「宗介、私」
「うん」
「宗介とするセックスは気持ちいいと思う」
「俺も、気持ちいい」
ぎゅうと抱き寄せられるとその体温が気持ちいい。よく眠れそうだ。
避妊具は使い切っていないと思うけど、さすがにしんどい。限界だ。睡魔が襲ってくる。
「小夜、寝る前に、お願い」
「んー、うん」
耳元で「小夜」と名前を呼ばれて、閉じかけた目を開ける。宗介の切なそうな顔がうっすらと見える。
「そーすけ」
「うん、言って」
言わないと寝かせない、という気迫が伝わってくる。そうだね、聞きたいよね。六年、待ったんだもんね。
「そーすけ、好き」
強めのハグと、顔に落ちてくるキスを受け止めながら、私は少し安堵していた。
あぁ、これで、眠れる……。
「おやすみ、そーすけ」
「駄目、眠らないで。勃っちゃった」
「むり」
「小夜、起きて。寝ちゃ駄目。中に出すよ」
「だめ」
「小夜、俺、我慢できないよ」
「……」
「もう、小夜!」
ごめんねぇと思いながらも、あたたかい腕枕の中で、ようやく長い長い一日を終えることができて、私はホッとしたのだった。
だから、お願い。ゆっくり、眠らせて。