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君がため(教師と教育実習生)《長編》
第12章 しのちゃんの受難(七)
ぎゅうぎゅうと抱き合って、高校生みたいに「好き」を言い合って、体の奥でお互いを感じ合う。幸せな時間だ。
いつ好きになったのか、なんてわからない。一目惚れではないのだし、ただ絆されたのかもしれないし、本当によくわからない。
宗介を好ましいと思い、触られても嫌だとは感じず、体の繋がりを求めている――それだけなら、恋人でなくても良いのだけれど。
私、自分のことを棚に上げて、「宗介のセックスの手順が慣れているのは、他の女の人と経験があるに違いない」と思った瞬間に、ほんの一瞬だけ、「ムッ」としたのだ。
……嫉妬、したのだ。
こんなに私を求めているのに、他の人と経験したの?
その人は、どんな人?
一人だけ? それとも、複数?
私と、どう違った?
ねぇ、宗介。
私、そんな意地悪な質問をしてみたくて仕方がないの。
もちろん、聞いたらちゃんと答えてくれるとわかっているから、聞きたくないのだけれど。
心も体も手に入れたい、と思うくらいには、宗介のことが好き。
「あっ、あぁ、そーすけぇっ」
「小夜、気持ちいい」
「私もっ、きもち、い、っ」
「でも、俺以外のことを考えないで」
「!!」
宗介が私の舌に噛み付く。痛い。血が出そう。
目の中に宗介だけを映して、私は頷く。
「ごめ、っあ!」
「何を考えていたのかはあとで聞くから……今は、気持ち良くなって、小夜」
「っあああ!」
胸の二つの先端を同時に指で摘まれて、背中がしなる。
ほんとは指じゃなくて舌で蹂躙してほしい。あれは気持ちいい。
でも、舌は私の口の中いっぱいに挿入ってきている。我慢、しなくちゃ。