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禁断背徳の鎖外伝・遅咲き桜-
第5章 誘惑-ピアノ演奏



「あっ・・・」


「ほら‥少しだけテンポが乱れている…」


「それは‥伊織が‥‥」


「ふふ‥私が??」


耳元から、髪を上げて丸見えの首筋へと…
触れるか触れないか‥微妙なラインで、言葉を口にする・・


勿論、彼女に対する誘惑…
どれくらい耐えられるものなのか? 私自身も試しながら。



「・・はぁ‥‥」


「リュカ・・」


彼女がピアノを弾く手を止めて、こちらを向いた…
この辺りが限界という事か……



「‥‥堪らないという顔ですね??」


「意地悪しないで‥‥」


ピアノに片手を付いて、彼女に触れるだけのキス‥‥こういうのは少し焦らした方が良いらしい。



「・・・
本当に意地悪ね伊織って……」


「さあ‥??」


触れるだけ‥啄むようなキスを繰り返し、その内に深く‥‥彼女が私の首に腕を回して、キスが深くなった為・・



「ん・・ん・・・」


「激しいですねリュカ?」


「伊織が煽ったのよ??」


その翡翠色の瞳を潤ませて私を見る姿は、性欲に取り込まれた女性そのもの…
私の計算と試しが勝ったと言うところ、だからこそ本気になる‥本気で彼女を奪おうと……



「はぁ・・あっ!」


「感じやすいですね…
少し触れただけなのに……」


キスし合いながら、私の手は彼女のドレスからはみ出る細く白い脚を撫で上げ、行ったり来たり…
それこそピアノのように強く弱く‥指先だけで‥‥



「はぁぁ・・・」


「ふふ‥立ってリュカ?
後ろを向いて、ピアノに手を付けて・・」


言った通りに彼女は立ち上がり、ピアノに両手を付き‥私はその後ろから彼女を軽く抱き締める。



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