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忘却少女
第2章 親子の儀式
「イクぞ!」

ドグッ…ビュッ…ビュッ…ビュッ…

何かが顔にかかった。

「いいか?そのまま、待ってろ!」

カシャッ…カシャッ…

「いい子だ。」

ティッシュで拭いてくれて、その後、お風呂場で綺麗に洗ってくれた。

「痛かったか?」
「うん。」
「でもな、これは、俺と澪が、今よりも仲良くなれる儀式なんだ。」
「儀式?」
「そうだ。だから、これからもやるからな。」
「うん。わかった。」

その儀式が、終わったのは、私が8歳の夏休みだった。

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