この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
サキュバスちゃんの純情《長編》
第10章 黒白な告白

 不思議だ。セフレのときにはなかった変化なのだ。
 感情の変化に、態度の変化。どちらも、私にとっては驚きの材料だ。
 これが「付き合う」ということなんだなぁ、と再度思案して、幸せを確認する。

 叡心先生と暮らしていたときと同じような、穏やかな幸せだ。ずっと続けばいいのに、と願わずにはいられない。
 ずっと、が無理でも、できるだけ、幸せを感じていたい。できるだけ。

 荒木さんとこの幸せは共有できるだろうか、と考えても、「できる」とは言いがたい気がする。
 おそらく、荒木さんが望むのは刺激的なセックスや完璧な主従関係で、穏やかな日常ではないはずだ。相手を縛って、追い詰めて、高揚感を得たいと思っているはずだ。
 私は、そんな荒木さんから精液を搾取するということができるだろうか……難しい気がする。

 縛られて、追い詰められて、泣きながら「私の中に精液を出してください」と懇願している自分しか想像できない。荒木さんはそんな私を冷たい目で見下ろして、薄っすら笑みを浮かべるのだ。
「そんなに欲しけりゃ出させてみろ」と椅子に座って命令するのだ。私は泣きながら、勃起していない陰茎を必死で奥まで咥えて……。

 それが毎週続くのは、やっぱり厳しい。厳しいと思う。
 体力的には多少しんどくても、湯川先生や翔吾くんに貪られたほうがだいぶマシだ。うん、そうだ。

 それに、「それ以上増やさないように」と湯川先生に釘を刺されたので、彼氏もセフレも増やせない。つまりは、荒木さんとはセフレにはなれないし、彼氏にもなれない。

 やっぱり、断るしかない。
 押しに弱すぎると言われたばかりだけど、何とか、何とか、きちんとお断りをしよう。しなければ。
 それは、私のためだけじゃない。
 湯川先生と翔吾くんのためでもあるのだから。

 荒木さんに絆されないように、頑張って断ろう。
 私は堅く決心した。

 やっぱり、SMは無理だ!

/581ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ