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罪×咎
第2章 夜の声
「ダメだよっ!」
「ダメだ。」

僕と兄貴が、同時に答えた。

「どうして?」
「この家は、親父が建てた物だし…」
「…。」
「だよねぇ。」
「それに、ドアには、思い出が書いてあるから。」

¨まだ、あったのか。あれ、思い出か?僕が、大暴れした時に、金属バットで、柱を打ち続けてただけだが。¨

「しょうがない!諦めるか!」

それでも、志織さん、困ったような笑顔をしていた。

その夜、僕は、珍しく帰りが深夜になった。

静かに階段を登り、兄貴の部屋の前で立ち止まった。

¨聞こえる。志織さんの声だ。でも…¨

はぁっ!!!

んっ…あっ…あんっ…いいっ…

「もっと…」

あっ…あっ…あっ…

「あなた…早く…」

んっ…んっ…

¨玄関に兄貴の靴は、なかった。¨
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