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剛 to 舞依
第5章 電車でゴー
OLになって1ヶ月
新人研修も終わり
本格業務の覚えることに追われる毎日
仕事はなかなか慣れないけど
毎朝の通勤ラッシュには慣れてきて
人の中に埋もれないよう
ドア横をキープできるようになった

取っ手にしがみついて
ドアの根元から
微かに漏れてくる空気を吸ってないと
もみくちゃになって倒れちゃう
「あ~あと5駅…」

!…!?
満員ギュウギュウだから
人に触れているのは当然なんだけど
揺れてもないのに
お尻の辺がモゾモゾした

気のせい?

いや
お尻に当たっている手の甲らしきものが
不自然に擦り付けてくる?

考えすぎ?

いや
手が裏返って
今度は手のひらでサワサワ触ってくる

これって
痴漢?
マジで?
何でよ~
やめてよ~

早く駅に着かないかなぁ

えーん
手の動きがだんだん激しくなるよ~

「痴漢!」って叫べばいいのにって思うけど
イザとなったら叫べないよぉ~
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