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剛 to 舞依
第6章 東博士の見解
「この部屋ではないし、君達には見えなかっただろう?」
「見えなかったって、いたんですか?」
「2階と隣の部屋の中は当然見えないが、階段下に一例ある」
「一霊?」
「見えなかっただろう?」
「み、見てません、見えなかったです」
「いたんですか?」
「ああ…見たいかね?」
「見れるんですか?!」
「残留思念を可視化する装置がある…たしか…ここら辺…おお、あったこれだ」
博士は一眼レフカメラのような機械を出してきた
「…バッテリーはあるな…設定はa-152に合わせてあるから、これで階段下の右の壁を見てごらん。もし見にくかったら右のダイヤルを少し回してみると良いぞ」
「よし」
「えっ、剛くん見るの?」
「せっかくじゃん」
「えーでも見るのは私の身体なのよ」
「あ、じゃあ舞依が俺の身体で見てくる?」
「ヤダ〜」
「心配要らん、危険は無いぞ」
「ほらほら、見に行って見ようぜ」
「…わかった」
2人本の隙間を抜けて部屋の扉の前まで来る。ゆっくり扉を開けて薄暗いエントランスを覗く
「…不気味だとは思っていたけど、本当に幽霊が居るってわかると余計に不気味だなぁ」
「止めとく?」
「…いや、せっかくだし…」
「…あそこの壁よね…ここから見ても何も無いわね」
「機械で見てみようか…」
博士に借りたカメラっぽい機械を階段横の壁に向けて、モニターを覗いてみる。少し離れているのでズームをかけると、何やら黄色なモヤモヤが写った
「これか?」
「もう少し寄って…あ、寄り過ぎ…右のダイヤルを、逆、そうそう…」
前のめりになってモニターを覗き込む伊澤のナビでピントを合わせると
「クッキリはしたけど…ココまでか?」
「そうね黄色いカタマリね」
「…これが幽霊?なんか期待外れだなぁ」
「何を言うておる、脳波のコピーなのだから脳の形に近いモノだ」
いつしか後ろに居た博士が呟いた
「見えたとしても火の玉ですか?」
「そういう者もおろうが、いわゆる霊感がある者はこの脳波を自分の頭の中で形にするのだ」
「???」
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