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shigure**
第5章 ヒミツ

「今日も1人なのか?」
「はい。兄は今日も帰ってこないみたいです。」
「そうか。」
先生は少し微笑んで、ティーカップに口をつけた。
「ご飯はこれから?」
「はい。お米はいつも朝学校に行く前に炊いてるので、もう炊けてるんですけど…。」
ふと、カウンター越しにシャツの襟の中から覗く先生の素肌をちらりと見る。
どことなく色っぽい。
恥ずかしくなって慌てて目をそらした。
「ーー…。保科さぁ…。」
そう言って先生は席を立って私の方へ向かう。
「はい…?」
いきなり呼び捨てにされ驚いた私は、手を止めて先生を見つめる。
「顔、真っ赤。」
そう言うと先生は私の頬に触る。
その触られた場所は熱く、電流が流れるよう。
「ひゃっ…。」
性感帯を触られたわけでもないのに、思わず変な声が出てしまう。
「こんなエロい顔して…。さっき俺の胸元見て何考えてたの?」
目の前に見える先生の表情はいつもとは違う、どこか意地悪さを含んだ男の顔だった。

