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shigure**
第1章 予感

体育館へ着くと、すでに全校の3分の2程度は整列していた。
春とはいえ、広い体育館の中はまだヒンヤリとする。
列に入り、体育館のドアの向こうに見える校庭の桜を眺めていると、教頭の言葉で始業式が始まった。
「みなさんー。進級、入学おめでとうございます。春休みはいかがでしたでしょうかー?先生の春休みは〜…」
長く退屈な校長先生の話を聞くものは殆ど居らず、みんなそれぞれ隣の席の友達と小声で話し合ったり、手遊びをしている。
私も例外ではなく、春の暖かく眠気を誘う空気をぼんやりと眺めていた。
そんなことをしているうちに校長の話は終わっていた。
「それでは、新任の先生方の紹介をさせて頂きます。」
教頭がそう言うと、みんなはさっきとは打って変わって体育館のステージを見上げる。
舞台裏からはシワのないスーツに身を包んだ3人の新任の先生が登場した。
「左から紹介させて頂きます。まず、国語科を担当して頂く天多 京輔先生です。」
教頭の紹介後、舞台下手側にいた先生が一歩前に出て深々とお辞儀をする。
黒縁の眼鏡にこげ茶色のサラサラの髪。
170センチは優に超えているであろう、スラリと伸びた細身の体。
私は別に惚れっぽいタイプではない。
でもなぜか、先生から目を離すことができずにいた。
その後の2人の新任の先生の紹介が耳に入らないほどに。
自分でも驚くほど、その笑顔や身のこなしに惹かれていた。
これが私と先生の運命の出会いだった…。
春とはいえ、広い体育館の中はまだヒンヤリとする。
列に入り、体育館のドアの向こうに見える校庭の桜を眺めていると、教頭の言葉で始業式が始まった。
「みなさんー。進級、入学おめでとうございます。春休みはいかがでしたでしょうかー?先生の春休みは〜…」
長く退屈な校長先生の話を聞くものは殆ど居らず、みんなそれぞれ隣の席の友達と小声で話し合ったり、手遊びをしている。
私も例外ではなく、春の暖かく眠気を誘う空気をぼんやりと眺めていた。
そんなことをしているうちに校長の話は終わっていた。
「それでは、新任の先生方の紹介をさせて頂きます。」
教頭がそう言うと、みんなはさっきとは打って変わって体育館のステージを見上げる。
舞台裏からはシワのないスーツに身を包んだ3人の新任の先生が登場した。
「左から紹介させて頂きます。まず、国語科を担当して頂く天多 京輔先生です。」
教頭の紹介後、舞台下手側にいた先生が一歩前に出て深々とお辞儀をする。
黒縁の眼鏡にこげ茶色のサラサラの髪。
170センチは優に超えているであろう、スラリと伸びた細身の体。
私は別に惚れっぽいタイプではない。
でもなぜか、先生から目を離すことができずにいた。
その後の2人の新任の先生の紹介が耳に入らないほどに。
自分でも驚くほど、その笑顔や身のこなしに惹かれていた。
これが私と先生の運命の出会いだった…。

