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第3章 菜々美は菜々美の未来を…！

独りではないあたしの未来を、陽子みたいに愛され愛する関係をいつかあたしも誰かと。

遥斗くんも充分かっこいいけど陽子。
結城さんは特別だから遥斗くんも後４年たつと落ち着いてくると思うの。

結城さんは特別？
あたしはまた比べてる？
結城さんと遥斗くんは４歳違いで色気は年と共に付いてくるわ。
同じような色気が？
ううん、遥斗くんには感じられても高瀬さんには色気等のイメージはない。

結城さんは特別？
特別な色気があるというの？


午後からの仕事を集中させようと菜々美は深呼吸をしパソコンを開いた。

終業時、
菜々美を送って行くという陽子、菜々美は遥斗の為に遠慮するがスーパーに寄りたいという陽子につき合う菜々美。

スーパーにはたまごホリックの男がいて菜々美を見つけ嬉しそうにかけてくる。

『菜々美ちゃん偶然！』
トマトをかごに入れながらニカッと笑う彼はまた店の買い出しのようで次々とトマトを手にする。

『あたし忙しいから』
関わらないでという気持ちからの素っ気なさ。

『菜々美には美しい男性がいるからお構いなく！』
陽子は美しい男性というフレーズを強調しピーマンを手にまわれ右。

『たまごホリックさん、あたしはあなたに興味ありません』
菜々美は急いで言いきり陽子の跡を追う。

『菜々美ちゃんっ！？っていうのか美しい男性ってあの男っ！？』
たまごホリックの男は一歩踏み出すが周りのお客に行く手をさえぎられ悔しい顔をして菜々美を目で追う。

『あたしはあたしの未来を考えますっ』
菜々美はたまごホリックの男に誰にも左右されない意志を告げた。

『待って、陽子、あたしも買い物する』
慌ててチョコレートを掴むと彼女は少しだけ笑った。

あたしは自分の意志を！
断る意志を！

あたしなりの未来を探そう！