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君を好きにならない
第6章 アイツ
そんな真琴を眺めながら
残りのジンを飲み干したころ
俺の隣で目を閉じる真琴は
もう
夢の中
足も手も脱力させたままで
しっかりと閉じられた・・瞳
多くはないが
睫毛は長く
その睫毛を邪魔するように落ちた
ふわりとした前髪に
触れたくてたまらなくなる
その時
俺はふと
真琴の書いた小説を思い出した
『こいつが酔ってるのか酔っていないのか
そんなのも分からないほど
俺は酔ってたんだ
だから
冗談つもりが
つい…
「っ…せんぱ…っん…」
俺は
頭がクラクラするほど
舌を舐め合い……』
いや
ダメだろ
それはさすがに・・。
分かってる
舌を重ねるなんて
到底無理だ
じゃあ・・・
触れるくらいなら・・。
真琴が
わずかに口を開けて
そばで眠っているだけ
それを見てるだけで
下半身が熱くなりそうだ
少しだけ
少しだけなら・・・
俺は
どうしても
真琴に触れたくて
たまらなくて
息を殺して
真琴の下唇を指でなぞった
「・・・」
あぁ・・
もっと
触りてぇ
キスしてぇ
ヤりてぇ・・
真琴・・・
お前が好きなんだ
だめだ
止まらない
俺は
もう一度ゆっくりと
唇に指をはわせ
それでも真琴が
全く反応しないことを確認すると
静かに
真琴に顔を寄せた