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君を好きにならない
第4章 触ってみてもらえますか?
し、していいのかよ
そんなこと
だ、だめだ
意識しちゃってんの
俺だけじゃねーか
真琴は真剣に
仕事してるっていうのに。
「こんな・・感じか?」
俺は
真琴の背後に回り
抱きしめるようにして
両手で真琴の両手首を握った
お前・・
体温高いな
真琴の背中は熱く
ごつごつとした肩甲骨が
俺を誘惑する
「ちょっと話しかけてみて下さい。
ちゃんとしろよ・・とか
こうするんだ・・とか」
「こ・・こうやって
ちゃんと洗わねーと
まだ汚れてんだろ・・
・・・みたいな?」
「そうそう!(笑)」
「グラスの持ち方がダメなんだよ
・・とか?」
「そうですそうです!
今日、あの人達そーゆー感じで!」
真琴はノリノリで
嬉しそうに振り向いた
「あ、そーだったのか」
「バイトがダメな奴っぽくて・・」
だ、だめだ・・
真琴の声が
耳に入ってこねー
接近しすぎて
変なことばっか考えちまう
だいたい
最近はキスはもちろん
誰とも
触れ合うことさえないんだ
キスなんていつぶり・・
あ・・あれ?
俺
なんか最近
キス・・・したような・・・