この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
嫌いじゃなかったの!?
第6章 5ページ目。
〜杏子side〜
地方営業から帰ってきた翌日は私と佐伯さんは1日休みをもらっていた
なんせ昨日東京に帰ってきたのが夜中の12時
ここから家に帰ってなんやかんやしてたら寝るのは2時とか3時とか
そこから私は翌日のお昼まで眠りこけていた
久しぶりにお昼まで寝てしまって、せっかくの休みの1日を無駄にしたような感覚になる
まぁでも、昨日は奈良と大阪の書店でたくさん収穫があったし、『咲く恋』にしろ『颯の弓』にしろ、その他諸々の特設コーナーを作ってもらったり、フェア展開をしてもらえることに成功した
これで売り上げが伸びれば重版になるんだ
それを思うと仕事をやり遂げた感がどうしても出てしまって
満足してしまって、ぐっすり昼まで寝る自分を許してしまう
そういえば昨日微睡む中、誰かが私の部屋に入ってきて私の顔に触れて何かをつぶやいて、唇に柔らかい感触を感じた
あれは蓮だったのだろうか?
あ、ううん。そんなはずない
たぶん、佐伯さんとの行為の名残り?が私の中に残っていて夢を見ていたんだ
蓮があんな悲しそうな声を出す理由が私には見当たらないし、
そうだ、あれは夢なんだ