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嫌いじゃなかったの!?
第6章 5ページ目。





「主任の恋人の「恋人じゃねえよ」


俺に間髪入れず突っ込まれて「幼馴染の」と松田は言い直す


後ろには赤い鳥居が一列に並んでいる


ここは、伏見稲荷?


あぁ、杏子は毎年京都に行ってんな…


そんなことを思い出した


しかし、なんでこんな写真を…?


しかも仕事で行っているのに観光なんてしてもいいのだろうか?


一泊二日で二府一県を回るならばそんなにゆっくりしている時間はないはずだ



考え始めると「なんで、どうして」が止まらなくなる、それほどに動揺している自分がいる




「主任、佐伯凌って知ってるんですか?」


いろんな考えが俺の頭を逡巡している中、松田が聞いてきた


「あぁ、知ってる。」


「こいつ俺と同い年で仲いいんすけど…」


佐伯とのLINEのトーク画面だろうか


それを見せてきて、そこには


【俺さ、好きな人できた】


と送られてきていた




その文章に俺は、嫉妬と焦りを感じ、画面から目を離した



その文と、写真を、



これ以上見ていたくなかった。






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