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嫌いじゃなかったの!?
第3章 2ページ目。
「営業の仕方は人それぞれなので、1人の先輩に2回づつ同行。なので佐伯さんはもう一回ほど私と書店周りを一緒にしたら、次は他の方と同行することになります。」
私達は山手線に乗り、私の担当エリアまで移動する。
「はい。」
佐伯さんは真剣に話を聞いてくれる。
爽やかな例の笑顔。
周りの女子達がヒソヒソと私の隣に座るイケメンのことを噂している。
隣にいる私のみすぼらしさが浮き彫りになるじゃないか。
当の佐伯さんは慣れているのか、そんなのは気にしていない様子だ。
もしかして聞こえてないのかもしれない。
気を取り直して仕事に戻ろう。
「何か質問はありますか?」
佐伯さんは少し考えてから
「今の所はありません。また質問があったらさせてもらいます。」
「はい。」