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嫌いじゃなかったの!?
第11章 10ページ目。
しかし、そんなのに負けていられない。
覚悟を決める。
「話を聞いてもらったの。松田さんにしか話せないこと話して来た。答えを出して来た。本当の答えを」
「…」
蓮は黙っていた。
ただ、私の目を見つめていた目線をそらした。
そして、すこし悲しそうに笑って、分かりきったようなそんな表情を浮かべて、もう一度私を見た
「答えって?」
そう問うた。
蓮。なんでそんな表情なの?
なんで、そんな風に笑っているの?
今にも壊れてしまいそうなその笑顔を壊したくない。
固めた決心がいとも容易く崩れかける。
しかし、私の本当の気持ちの方が固かった。
いつのまにか、私は泣いていたらしい。
蓮は私の顔にそっと自らの手を添えて、親指で私の頰を撫でている
言おう。
「私…ッ…凌のことがっ…好きなのッ…」
子供が駄々をこねるように、私はそう言った。
「どうしたらいいのかわからないくらい…ッ…凌が好きっ…!」
そこから私は声を上げて泣いた。
ずっとずっと我慢していたのだ。
今までずっと。