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嫌いじゃなかったの!?
第13章 12
床に2人で並んで座って、「いただきます」という。


蓮が地元に帰ってしまってからは1日でご飯を食べることが多かったので久しぶりな気がする。


凌は隣で心なしかワクワクした様子で「何から食べようかなー」と箸を遊ばせている


私はそんな凌を、微笑ましく眺めていた


なんて幸せなんだろう。まさか凌が私にとってこんな存在になるとは、5月の時点では考えてもみなかった事だ。


そんなことを考えながらニマニマしていると、凌が不思議そうに顔を覗き込んできたので、「何でもないよ!」と言って鮭に箸を伸ばす



うん。美味しくできた。
塩麹がたまらない。


私が、うんうんと箸を進めていると、次は凌が私を見つめていた。


私も凌と同じように、「どうしたの?」と言うふうに視線を投げかけると


凌がチュッと触れるだけのキスをした。


ななななんだこの幸せ空間は…!


ボッと顔を赤くする私を見て凌は楽しそうに笑っていた。


それを紛らわすように、


「どう?美味しい?」


と、聞くと


「全部おいしい、炊くだけのはずの米も心なしかいつもよりおいしい気がする。」


凌はなんとも幸せそうな顔でそう言った。


その顔がなんだかおかしくって、私がふふっと笑うと彼も笑って


涙が出そうなくらい、幸せを感じた






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