この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
嫌いじゃなかったの!?
第13章 12
恥ずかしさで何も言えずにいると、
「可愛い」
と言って、凌は余裕げな表情をしてキッチンから去っていった
く、悔しい!なんで私だけがこんなにドキドキしてしかも余裕がないのよ…!
付き合ってからは私の方が余裕がないことが多い気がする。
おおっぴらに凌のことが好きだと言える(そんなに言わないけど)関係になってからはたまに好きが爆発しそうになる。
大人の余裕ある恋愛がしたかったけど、どうやら無理なようだ。
はぁ、最近悩み事をしていてもすぐ忘れるくらいの脳みそになってきたと思ったけど、
ここ最近ずっと「私がもう少し若ければ」という思いに苛まれている
あーーー、昔は早く年取って死にたいとか思ってたのに人って変わるものだなーー
なんて1人で考え事しながら作業をしているとあっという間に出来上がってしまった
やっぱり料理は考え事するときに適してる。私にとってはだけど。
私はできた料理をリビングの机に運ぶ
大きなテレビの前にあるこの部屋にしては少し小さめのガラス張りの机に並べる
2人分の分量はよくわかっている。むしろ少なめにした方だ。
凌があまりガツガツ食べているところを見たことがなかったからだ。
凌は私が品を運んでいると、コップや箸を用意してくれていた