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嫌いじゃなかったの!?
第14章 13ページ目。
夜ご飯を食べ終わり、皿洗いをしようとキッチンに立つと、音もなく後ろに立っていた凌の手がするりと腰に回される
「どうしたの?」
「なんか、杏子が奥さんみたいで」
そう言うと凌は私の首筋に顔を埋めた
凌はこれが好きみたいで、唇で私の首をふにふにしながら私が皿洗いをするのを眺めていた
すると、いつのまにか首筋から顔を離していた凌は何かを決意したように、私の横に立ち、
「俺、料理できるようになる」
そう言った。
「え、突然どうしたの?」
「杏子の横に立って、キッチンで料理してるのを想像して、すごい…良かったから…」
お、おう…なにが良かったの…それ、良からぬことも想像したでしょ…
と、内心思ったが、彼が成長するのを喜ばしく思い、
「うん!今度一緒にお料理してみようっ!」
と言って、皿洗いを済ませ時計を見ると、もう夜の9時半だった。
「凌、お風呂に入ってきたら?私その間に、もう少し片付けて、ゆっくりしてるから」
そう言うと、何故かちょっと不機嫌になる凌。
ん…?なにか気に触ることあったかな?
同棲初日からこんなんで私どうするんだ…
そう心の中で反省会をしていると、突然体がふわっと軽くなる