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嫌いじゃなかったの!?
第3章 2ページ目。



すると、さっきまでニコニコ笑っていた真嶋さんがムスッと頰を膨らませて


「その笑顔。やめた方がいいですよ。他の方は気づいてないようですが、私は初めて会ったときからわかりましたよ」


その言葉に俺はドキッとした


一目惚れを、自分はしたことはないが、そういう時にするドキッではない方の。


たとえば、家族のプリンを勝手に食べたのがバレてしまった時の、あれ。


今まで女に気づかれたことはなかったのに


「まぁ、佐伯さんがそれが楽ならそれでいいんじゃないですかね〜、私はあなたが何を考えてそんな顔してるかわかりませんが、私はあなたが無愛想だからって気にしませんよ〜」


うふふ〜


と、またニコニコして俺の顔を見る


あ、初めて目があった


真嶋さんのかけているレンズ越しに。


ちゃんと正面から見る真嶋さんの顔は美しかった。


ただ整っている女は山ほど見てきた。


だけど、こんなにも人の良さが滲み出た美しい顔を見たことがあったか


「そういうのずっとしてると疲れませんか?私は出世することもないだろうし、私に媚び売ったって何にもならないので、私と2人の時くらい休憩しても構いませんよ」


その言葉に、俺の心は否応なしにざわついていた


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